「スーパーで惣菜のとんかつを買って、カツ丼にすれば?」
かんたんそうに言いますが、そのハードルは高いです。
たまねぎ切って、丼つゆ合わせ、包丁まな板かたづけて。
やってみると、まぁめんどくさいこの流れ。
せめて、たまねぎ入りの丼つゆ(たまごとじ丼の素とでも言いましょうか)があればね。
仕込んであれば、あとは火にかけてとじるだけ。
『たまごのコントラストがそそる、いかにもお店で食べるようなカツ丼』の出来上がりです。
たまごとじの丼たまの低温調理|一次加熱の温度/時間
![くし切りにした玉ねぎ](https://vacuum-kitchen.com/wp-content/uploads/2022/06/IMG_20220614_083037.jpg)
![濃口タイプの創味のつゆ](https://vacuum-kitchen.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_20220303_011102-1.jpg)
食材 | 大きさの目安など | 1人前 | 2人前 | 3人前 |
---|---|---|---|---|
たまねぎ | くし切り:1㎝ | 40g | 80g | 120g |
創味のつゆ | 創味食品 | 17ml | 34ml | 50ml |
水 | 25ml | 50ml | 75ml |
一次加熱温度 80℃/30分
調味液には創味のつゆをチョイスしました。
「ちょっとお高いつゆ」でおなじみの㈱創味食品の看板商品です。
キリッとした濃口タイプの万能つゆ。
甘さが控えてあるので、みりんや砂糖など好みの甘さに調整できます。
だし感も大げさすぎず、オールマイティーに使いやすい濃縮つゆです。
たまごとじの丼たまの低温調理|手順
大まかな流れは、下処理したたまねぎと調味液を脱気密封し、加熱処理するというものです。
カツ丼や他人丼など、たまごとじの丼の素としてストックします。
下処理
![](https://vacuum-kitchen.com/wp-content/uploads/2022/06/IMG_20220614_081502.jpg)
![](https://vacuum-kitchen.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG_20220309_094639.jpg)
たまねぎに限らず、野菜は内部に多少なりとも空気を含んでいます。
脱気密封した状態で加熱すると、この空気が軟化とともに調味液中に放出されます。
冷却することでいくらか体積は小さくなりますが、あまりに大きい場合は熱伝達を妨げ加熱むらの原因となります。
もちろん日持ちにも影響するため、保存を前提とした真空調理には向いていません。
野菜の軟化には92℃以上が必要なため、パックしてからの一次加熱では軟化が不十分です。
そのため、玉ねぎは下処理でベストに近いかたさに仕上げます。
好みのかたさにゆであがったらざるにあげ、冷水で粗熱を取り、サラダスピナーで脱水して冷ましておきます。
シンクウキッチン愛用のサラダスピナーはKEYUCAのフォーウェイ・サラダスピナーです。
電子レンジは、マイクロ波と呼ばれる電磁波で食材中の水分子を振動させ、その摩擦熱によって食材内部から発熱させる仕組みです。
加熱時間を決めるための指標となるのは、厳密にはおもさではなく水の多寡(多いか少ないか)ですが、一般的に使い勝手がいいように、おもさが目安にされています。
マイクロ波の特性上、食材の先端や角に集中しやすく、水分の少ない部分との加熱ムラは避けられません。
また、到達する深度も表層から4~5cmまでで、大ぶりな食材の中心部はその周囲からの熱伝達でしか加熱されません。
逆に小ぶりな食材は、全方位から照射されるマイクロ波が重なるため、中心部ほど激しく水分子が振動することになります。
ラップなどでのスチーム効果からの熱伝達を意図しても、あまりに短時間であるため全体を均一に加熱するほどではありません。
上手に加熱するには、水を張る・くぐらせるなど、対流熱や水分子からの熱伝達でフォローさせるなどのひと工夫が必要です。
何気なく使っている電子レンジですが、使いこなすには仕組みの理解が必要です。
- 電子レンジの加熱は難易度高し
- 脱水はおいしく仕上げる重要ポイント
袋詰めと計量
![](https://vacuum-kitchen.com/wp-content/uploads/2022/06/IMG_20220614_084434.jpg)
真空袋に入れ、食材のおもさを計量します。
- シール部分を汚さない
- 折り返しのラクなクリロン化成㈱のシグマチューブ60がおすすめ
サイズは横160×縦260~横200×縦300辺りが使い勝手も良くおすすめです - 詰め込みすぎない
調味液の投入と脱気密封
![](https://vacuum-kitchen.com/wp-content/uploads/2022/06/IMG_20220614_085709.jpg)
分量の調味液を投入します。
ノズル式またはチャンバー式の真空パック機で脱気密封します。
ノズル式の真空パック機なら、ジェネティック合同会社のフードシールドJP290(スタンダード版/大容量集水カップ)がおすすめです。
関連記事:家庭向け真空パック機の選び方|失敗しないための8つの比較ポイントとおすすめ3機種
一次加熱と冷却
![](https://vacuum-kitchen.com/wp-content/uploads/2022/06/IMG_20220614_091330.jpg)
![一次加熱は80℃/30分](https://vacuum-kitchen.com/wp-content/uploads/2022/06/IMG_20220605_094701-1-800x450.jpg)
低温調理器、または温度コントロールができる電気圧力鍋で加熱します。
シンクウキッチンでは、シロカのおうちシェフPROを使用しています。
一次加熱 80℃/30分
おうちシェフPROは目標水温への到達まで15分程度かかるので、45~50分程度の作動時間です。
![](https://vacuum-kitchen.com/wp-content/uploads/2022/06/IMG_20220614_1025442-1.jpg)
加熱終了後、急速冷却します。
- 加熱終了後30分以内に冷却開始
- 90分以内に3℃以下まで冷却
- 保存中は1~3℃を維持
二次加熱
![](https://vacuum-kitchen.com/wp-content/uploads/2022/06/IMG_20220616_124640.jpg)
![](https://vacuum-kitchen.com/wp-content/uploads/2022/06/IMG_20220616_124924.jpg)
![](https://vacuum-kitchen.com/wp-content/uploads/2022/06/IMG_20220616_125050.jpg)
親子鍋かフライパンに冷たい丼たまの袋を開け、メインの具材をのせて加熱します。
あとは、お好みの量のたまごでとじて完成です。
たまごとじの丼たまの低温調理|盛りつけ
![](https://vacuum-kitchen.com/wp-content/uploads/2022/06/IMG_20220616_125159.jpg)
アレンジいろいろ。
- ねぎと油あげで衣笠丼
- かまぼこ&しいたけで木の葉丼
- シンプルにたまご丼
じょうずに活用してお手軽にたまごとじのどんぶりを楽しみましょう。
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