シリーズ最上級モデル「真空パックんシェフ2」は、業務用と同じチャンバー式の真空パック機です。
ボックス内全体を真空(減圧)にすることで様々な状態の食品・食材をパックすることができます。
基本から応用まで、バリエーション豊富なサンプルをごらんください。
関連記事:【家庭向けチャンバー式真空パック機・真空パックんシェフ2をレビュー】専用袋不要で液体も粉末もOK
精肉の真空パック
精肉の購入は週に1〜2回。
献立を決めている日もあれば、臨機応変にシュフの気まぐれメニューでのぞむ日もおありでしょう。
そんなこたぁ食材たちは知ったこっちゃありませんが、腕をふるうその日まで、できるだけ状態よく保存してあげてください。
牛モモをブロックで真空パック
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すぐには食べない牛ももブロック。
悪くないうちに真空パックします。
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真空パックすると色あいが暗くなりますが、空気にふれると鮮やかな赤に変わります。
すでに変色している肉は開封後も色は戻りません。
豚バラをブロックで真空パック
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大振りなブロックは脱気時間を長めに設定するとキレイに真空パックできます。
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裏面はこんな感じです。
鶏ももの真空パック
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よく使う鶏もも肉は1~2枚で真空パック+冷凍してあると便利です。
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水につけておくだけで、数分もあればきれいに解凍できます。
電子レンジよりも状態良く、自然解凍よりも衛生的に、冷蔵庫解凍よりもドリップ流出を抑えて解凍できます。
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こちらは解凍後。
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鶏もも肉を購入し、すぐにカットして真空パック。
サイズごとに油性ペンでメモ書きしておけば必要な時にすばやく使用することができます。
豚ローススライスの真空パック
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じつはスライス肉こそ、真空パック+急速冷凍+流水急速解凍のちからを実感できます。
半解凍でうまくはがせず破れたり、部分的に過加熱になっていたりということもありません。
密封のまま解凍できるので、衛生的にも安心です。
ミンチの真空パック
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合い挽きミンチも真空パックでプレート状にしておけば、収納に困りません。
真空袋には油性ペンで日付や食材名を記入できます。
豚バラスライスの真空パック
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豚バラスライスも真空パックであっという間に準備できます。
鮮魚のパック例
鮮魚コーナーの表記には、活魚(販売時点でまだ生きているもの)、生鮮魚(刺身向きなど特に鮮度のいいもの)、鮮魚(焼きもの・煮もの用)、解凍(冷凍魚の加工)などがあります。
解凍魚の切り身を真空パックしての再冷凍は、劣化が激しいためあまりおすすめできません。
鯛の柵(さく)
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刺身用の鯛の柵です。
翌日の夕食用に昆布締めにしおきます。
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昆布の角が鋭角すぎると小さな穴があく場合があります。
はまちの柵(さく)
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見逃せないほどおいしそうな柵とひょっこり出くわす鮮魚コーナー。
真空パック機があれば「予定変更して明後日をお刺身に」というのも日常茶飯事です。
じつは、食中毒予防するために最重要なのは、残りの気泡ではなく保冷温度。
氷水に漬けて冷蔵しておくと、開閉時の温度変化も最小限に抑えられます。
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時にボックスが深くて袋のシール部の余白が足りない場合もあります。
そんな時はDAISOなどで売っている小さなバットで底上げすると、真空パックしやすくなります。
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ぴったりです。
ボックスが縦長の真空パックんシェフ2+Plusなら問題ありませんが、横長の+Plusじゃない方の真空パックんシェフ2のよこ長の真空袋の準備の仕方は、後ほど。
鮭の切身
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魚の切身を真空パックする場合、そのままでは脱気時の圧力で身がくずれてしまいます。
多少の気泡は残りますが、いったん冷凍してから真空パックするとうまくいきます。
※冷凍された食材を気泡が無くなるまで脱気密封することは、業務用の真空包装機でなければ困難です。
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とはいえ、家庭の冷凍機能は緩慢冷凍のホームフリージング。
冷凍品の保冷向けの設計であり、生鮮品を冷凍する用途ではありません。
ただし、急速冷凍室があれば状況は少し変わってきます。
金属トレー付きの急速冷凍室を使いこなせば、ドリップ量を左右する-1℃~-5℃の最大氷結晶生成帯をより早く通過させることができるのです。
そう、ここは決してアイスクリーム用の引き出しではありません。
ハムの真空パック
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スーパーでは3〜4パックずつ帯どめにしてあるものが主流でしょうか。
枚数あたりの金額では割安にも見えますが、じつは結構なうす切りでグラムあたりの単価は割高。
いくらか日持ちする食品ですが、大容量パックを手前勝手にパックするという手もあります。
ソーセージの真空パック
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6本入り×2パックで1帯が主流のあらびきソーセージ。
ディスカウントストアなどでみかける大容量パックを複数パックに分けてみるのはいかがでしょう?
このまま、80℃/20分で低温調理すると、鍋でボイルするよりも極上のソーセージが味わえます。
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シンクウキッチンでは、シロカの電気圧力鍋おうちシェフPRO Mタイプのマニュアルモードをメインに使用しています。
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ぷりっぷりのパリッパリで、いつもの2割増しぐらい味が濃厚。
シンプルに粒マスタードでやっちまいましょう。
野菜のパック例
カット野菜
野菜には、土中の根菜・地表付近の葉茎菜、空中にぶらさがった果菜といったカテゴリーに分けることができます。
根菜→葉茎菜→果菜と、空気にふれているものほど呼吸も活発です。
また、果菜の中には次の世代へと種を残すため、自らの実を熟成させるエチレンガスを活発に産生するものもあります。
生野菜を真空パックすると、こうした呼吸やエチレンガスで気体が発生し、膨張や腐敗といった悪影響をおよぼします。
また、土中・空中には様々な一般生菌も存在するため、加熱処理を伴わない真空パックは多大なリスクを伴います。
ブランチング
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ボイルやスチームで野菜に8〜9割ほど火を通す処理をブランチングと呼びます。
下ゆでに近い処理ですが、野菜の軟化よりも呼吸や野菜を変性させる酵素反応を止めることが主目的で、冷凍野菜の製造段階などで用いられます。
上手にブランチングすることで、保存だけでなく、真空調理・低温調理へと応用することができます。
その他の応用技:たてよこ問題の対策
2023年秋、サイズアップとコンセントの着脱が可能になった新型真空パックんシェフ2Plus(プラス)が登場しました。
奥行きが伸びたことで、縦に長い食材もらくらくパックできるようになりました!
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真空袋はたて長なのに、真空パックんシェフ2のボックスはよこ長設計。
これは本機のデメリットのひとつでもありますが、ポンプの性能と本体価格のバランスを考えれば、仕方がないのかもしれません。
しかし、真空袋をひと工夫すればよこ長で利用できます。
はじめに、「シールのみ」で開口部を閉じ、長辺にはさみを入れれば・・・
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ばっちりです。
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いただきもののとうもろこし、「ピュアホワイト」を低温調理 80℃/30分。
最高の状態でいただきます。
もはやフルーツを超える甘さでした。
乾物・ドライフフードのパック例
においの出る干ししいたけ
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使いかけの乾物は、きちんと密封しておかないとおばあちゃん家のような特有のにおいを発します。
袋の素材がPEなら「シールのみ」のボタンをタッチすれば再シールが可能です。
すぐにカビがはえる食パン
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2枚ずつの小分けにして冷蔵庫に入れておけば、カビ問題も乾燥問題もクリアできます。
「シールのみ」のボタンのタッチで押しつぶされることもなく、ちょうどいい感じの脱気密封になります。
このままランチにふわふわの食パンを持参という手もありますね。
粉末・顆粒のパック例
小麦粉の小分けパック
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小麦粉などの粉末の脱気密封は、ほんの少し脱気レベルを落とすのがコツ。
ちょうどホットケーキミックスの小袋のようなイメージで、冷蔵保管もかんたんになります。
「脱気→シール」ボタンタッチのあと、メーターの針が8〜9あたりで「シールのみ」をタッチ。
これで脱気工程をジャンプしてシールすることができます。
米の小分けパック
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お米も小分けも同様に、ほんの少し脱気レベルを落とすと扱いやすくなります。
こちらも「脱気→シール」、目盛り8~9あたりで「シールのみ」でジャンプでいい感じに。
かっちかちまで脱気すると米粒が割れたり、数袋かさねたときにピンホールができやすくなります。
液体のパック例
ガーリックオイル
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パスタ料理に欠かせないガーリックオイル。
まとめて作っておきたいですよね。
ネックはにおいですが、真空パックしておけば、いくらか気楽にはなります。
これで欧風料理にもらしさが出ますね。
ただし、吹きこぼれは大惨事につながるため、袋の容積の半分以下にとどめてください。
昆布だし
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液体パックの応用例です。
低温調理器と組み合わせると、じっくり濃厚な昆布だしを引くこともできます。
かんたんな仕組みの説明も合わせて動画にしてみました。
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65℃/60分(1:00時間)
低温調理器で加熱
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低温殺菌も考慮した昆布だしの完成です。
顆粒だしのにごりや塩分を抑えたいとき、煮もの・お吸ものなどけっこう重宝します。
家庭で本格的な真空低温調理
ここからが真空パックんシェフ2の真骨頂。
チャンバー式真空パック機は保存ためだけの道具ではありません。
液体の真空パックが安定することで、本格的な真空調理・低温調理が家庭で楽しめます。
シンクウキッチンでは、副菜からメイン料理まで、地味〜な家庭料理を中心に真空低温調理を紹介しています。
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まとめ:チャンバー式真空パック機で広がる未来の家庭料理
100V電源で使えるチャンバー式真空パック機は真空パックんシェフ2の他にもあります。
しかし、一般家庭向けではなく、どちらかと言えば小規模な飲食店や食品製造業などを想定しているものです。
例えば、メンテナンスの必須なオイルポンプであったり、チャンバー内部が見えない仕様の蓋であったり、取扱説明書が英語なうえに重量が20kgを超えてしまうといった具合です。
一方、真空パックんシェフ2は一般家庭での使用が前提。
メンテナンスのいらないドライポンプ仕様です。
ボックスの容量も一般的な家庭の食材量にマッチするサイズで、価格も5万円台と現実的です。
「なんとなく、ちょうどいい」ポイントがいくつも抑えてあるのです。
これまでの専用袋・ロールの必要な脱気溝式と比較すると、業務用の真空袋のランニングコストは1/3程度で済み、液体のパックに四苦八苦することもありません。
何より、真空調理・低温調理が家庭でもかんたんに楽しめるようになることは大きなメリットです。
ぜひ、レシピカテゴリーものぞいていってください。
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